経済不安は、精神衛生をむしばむ!
昨年2007年8月のサブプライム問題に端を発し、米国の経済事情は悪化しています。$金利事態をみても、約半分まで下がったという事態を見ても明らかです。
これらの影響が個人の収入減、雇用不安、リストラに波及し、アメリカ人の精神衛生を悪化させて、睡眠障害、うつ病、不安、家庭不和などが急増しているそうです。そして、これは低所得区者層だけに限らず、中高級所得者層にまで広がってきており、アメリカ全土に精神衛生上の不穏な様相が見られます。
カウンセリングを受ける人の数が急増し、子供の学費の確保ひ奔走し、家が売れないで借金が返せないなど、経済問題を起因とするストレスが、さまざまな形で人々を悩ませているようです。
日本では、自殺者の多さが問題になって、様々な対策が取られているようですが、自殺の原因の上位に、経済問題による生活苦が顕在化しています。
国策である「健康日本21」では、心の健康をうたって自殺者を減らそうとしましたが、対象期間の2000年から2010年までの間に、自殺者は減るどころか増える傾向を示しており、まだ、2010年になっていないとはいえ、既に担当者の一部からは、このプロジェクトは失敗であったという声が聞こえてきます。
しかし、2000年からというと、丁度、携帯電話のバブルがはじけて、その後の数年間に大手企業が何万人もの従業員をリストラし、派遣労働者や海外からの労働者が増え、日本は丁度この間に、非常に厳しい経済構造・社会構造の変化を体験している時期でもあります。
そしてこの間、長時間労働や夜型社会化が進み、アメリカと同様に、睡眠障害とうつ病が激増しました。そして、一部の方は自殺に追い込まれるという事態に発展しています。
このように健全な経済の基盤がないと、高度で成熟した社会にあっても、人間の精神衛生を健全に維持することは難しいことが良くわかります。先の見えない経済社会や複雑で混沌化する高度化社会を考えると、将来の生活像はどのようなものになるのでしょうか?