概日リズム睡眠障害の改善例
概日リズム睡眠障害に高照度光療法を適用した効果を発揮した例は極めて多数です。筆者がサポートした患者でも数え切れない程あります。
情報元 | 当委員会のコメント |
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日本睡眠学会抄録
A 6-1 |
17歳、男性の症例。 生活リズムが完全に狂っている状態から、光療法によって社会復帰した一例の紹介です。
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日本睡眠学会抄録
A 2-3 |
睡眠相後退症候群患者の光療法適応例。 睡眠時の脳波を解析することにより、体の内部における睡眠構造の改善を確認しています。
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Medical Science Digest Vol.32 No.2 2007 「リズム障害と睡眠異常」 |
難治性の睡眠障害のうち、約半数は内因性の概日リズム障害です。代表的な概日リズム障害としては、睡眠相後退症候群と非24時間睡眠覚醒症候群で、これらの患者は健常者よりも光感受性が高く、夜間の高照度光に関連しています。 また、概日リズム障害は、生物リズム機構だけではなく、恒常性睡眠維持機構に障害があることが示唆されています。また、遺伝子レベルでの変異も報告されており、更なる研究が急務となっています。 50歳男性の睡眠相後退症候群の治療例が掲載されています。
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概日リズム睡眠障害に対しては、光療法の効果は、睡眠学会の抄録集や、その他いたるところでその効果が紹介されています。筆者が担当した患者のケースでも、改善率は90%以上で、うつ病などの別の疾患がある場合を除いて、ほぼ上手く改善出来ています。
また、「一般募集による光療法のモニターテスト」でも、睡眠の改善効果は認められています。このケースは、対象者がうつ病患者で、治療期間が3週間という短い期間であったにもかかわらず、睡眠改善効果が明らかに認められます。ただ、うつ病患者の場合、3週間という期間があまりにも短すぎ、うつ気分の改善効果はややあったように見えますが、ハッキリした結論は得ていません。