不眠は3兆5000億円の損失
不眠や睡眠障害による事故や能率低下は以前から知られている。実際に、スリーマイル島の原子力発電所の事故や、チェルノブイリ原子力発電所の事故、スペースシャトル・チャレンジャーの事故の背景には、睡眠不足があると言われている。
つまり、睡眠障害、不眠、睡眠不足は、個人の範囲内だけではすまず、とてつもない大きな問題に発展する可能性を秘めていることがわかる。今回、不眠による損失を、金額換算する試みがなされた。一つの指標として興味深いアプローチである。
(共同通信) – 6月7日22時1分更新
不眠は3兆5000億円の損失 日本大教授が試算 不眠の問題で生じている日本の経済損失は年間約3兆4700億円-。日本大学医学部の内山真教授(精神神経医学)が7日までに、こんな試算をした。睡眠に問題を抱える人は、勤務中の眠気で作業の効率が約4割ダウンし、交通事故に遭う割合も高いという。内山教授は「仕事のミスや事故を防ぐには、十分な睡眠時間と質の改善が必要だ」と話している。 大阪の化学企業に勤める20-60代の男女5312人を対象にアンケート調査。このうち有効な回答があった3075人のデータや、国などの統計資料を基に試算した。 それによると、男性で34・7%、女性で42・6%が寝付けなかったり、夜間や早朝に目が覚めるなど「睡眠に問題あり」とされた。問題がある人は欠勤・遅刻が多く、勤務中に眠くなり、眠気がある場合の作業の効率は約60%。 (共同通信) – 6月7日22時1分更新 |