働く女性の睡眠不安
実際には、睡眠障害ではなくても、家事や仕事に追われてストレスがたまり、自分で納得のいく睡眠を取れないという意識が、その実態以上に強く働く症状です。要は、医学的には睡眠障害とまでは行かなくても、その不安に悩んでしまうという人が急増しているそうです。このような話題が、クローズアップ現代で取り上げられると言うことに、現代社会の歪みを感じざるをえません。
NHK 「クローズアップ現代」~広がる女性の睡眠不安~ 2007年10月16日
実際、彼女たちを取りまく環境は厳しいもので、共働きで家庭と仕事の両立で大変な方もおられれば、人によっては夜勤やシフト勤務の方もおられるでしょうから、睡眠障害になってもおかしくない状況は否定できません。
それに加えて、数年前にドリエルという「睡眠改善薬」が市販薬として販売され、それが予想の4倍も売れたために新規参入が相次ぎました。ドラッグストアに行くと、そのような薬がレジのすぐ横に置かれているのを目の当たりにする機会が多くなり、余計に睡眠障害や不眠ということばが脳にインプットされて、結果的に不安感をあおってしまうという悪循環がが容易に想像できます。
睡眠改善薬には皆さん大きな誤解を持っておられるので注意してください。
健康志向の高い現代人にとって、このような環境が不安を増大させて、眠れない症候群を作り出している原因ではないかと言われています。要は、睡眠に対する知識不足ですね。睡眠障害や不眠を過大に評価したり、過小評価したりしてしまうと、どちらの場合も良い精神状態は保てないという事です。
この番組で、内山真教授(日本大学医学部)が、睡眠改善の指針をいくつかあげられましたが、その1番が、「起床したら太陽の光を浴びる。」というものでした。つまり光療法です。